遺伝性の腫瘍について

がん(悪性腫瘍)を含む腫瘍のなかには、遺伝が関係しているものがあります。父方由来の遺伝子や母方由来の遺伝子に何らかの変化があり、がんの発症と関連することがあります。乳腺外科では遺伝性乳がんの診療も行います。
遺伝性乳がん
乳がんの発症に関係するものには、食生活や飲酒、喫煙などの「環境要因」と、親から受け継いだりする「遺伝要因」があります。多くの場合、環境要因によってリスクが高まります。例えば血液中のエストロゲンの値が高かったり、多量の飲酒や喫煙を続けている方は乳がんリスクが上がると言われています。
一方で、一部の患者さまでは遺伝的要因が乳がん発症に大きく関係していることがあり、乳がんの5~10%は遺伝が関与していると言われています。ただし、「がん家系だから」と思っていても、実際には遺伝性乳がんでない事も多くあります。遺伝性乳がんについては、しっかりとした知識を持つ医師のもとで検査や診断を受けることが重要になります。当院では、遺伝性乳がんの患者さまを数多く診てきた院長が中心となり、診療にあたります。
- 遺伝性乳がんの特徴
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- 若年で乳がんを発症する
- 複数回、乳がんを発症する
- 乳がんも卵巣がんも発症したことがある
- 家系内に乳がんや卵巣がんになった人がいる